慢性疲労症候群
慢性疲労症候群はこの10年ほど西洋医学の分野で注目を浴びている疾患ですが、東洋医学では『百合病』、『伏気』の概念として2000年も前より知られておりました。よって慢性疲労症候群は東洋医学がもっとも得意とする分野の一つと言えると思います。慢性疲労症候群は長期間にわたって続く異常な倦怠感、微熱、頭痛、リンパ節の腫れ、筋肉痛、抑うつ、集中力の低下などの症状を特徴とします。
近年の研究では慢性的なウイルス感染および身体的・精神的ストレス、内分泌異常、免疫異常が複雑に絡み合って発症するという説が有力です。
一般的な治療としましては、ビタミンC、ビタミンB12が症状の緩和の為に用いられまた抑うつなどの精神症状に対してはSSRIと言われる副作用の少ない抗うつ薬が投与されます。
これらの薬もそれなりの効果はありますが対症療法の域を出ず、患者さんの中には症状が長引いている方もいらっしゃいます。また漢方薬としては補中益気湯が効果があると言われております。
当院では、漢方古典に基づいて慢性疲労症候群の研究を進めており、患者さんそれぞれの体質に合わせてさまざまな有効な処方を開発しております。また、生活リズムを整え適度な運動を生活に取り入れていくことも重要であり運動療法の指導も行っております。
異常な倦怠感が続き、気分の落ち込みが続くという方はぜひご相談ください。
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